こんにちは、ROY1380(@ROY1380S)です。
今回は房州選手が使用し、レジェンド2位に到達したコントロールメイジを紹介していこうと思います。
様々なゲーム展開に対応できる柔軟性に加え、扱いやすく強力なシナジーを含んだバランスの良いデッキです。
ハースストーンS40レジェンド2位到達しました。ランク5からずっと使用してます!参考程度にどうぞー pic.twitter.com/11YrfyTm1X
— 房州@ハースストーン (@tGrA7hHVcdcXCr0) 2017年7月7日
この記事のもくじ
コントロールメイジについて
https://youtu.be/IvlmFBje7GY
デッキリスト
デッキコード
デッキ概要
S40の現時点でメイジには様々な型があり、最も多様性に富んだヒーローと言えます。このコントロールメイジは、そうした中でも他の型のメイジが持つ利点を備え、かつ豊富なフィニッシャーで相手を追い詰めていく柔軟なプラン選択が可能です。
このような特徴を生かすためには、対戦相手のデッキをよく知り、自分が取るべきプランを見極める力が求められます。
基本的なゲームプラン
このデッキは、多様なゲーム展開に対応できることが大きな強みです。その中でも特に主軸となる、3つのプランについて考えます。
テンポプラン
不利なトレードを避け、ボードを優位に運ぶプランはこのデッキでも有効です。マナワームや魔法学者など、十分なスタッツを持つミニオンを序盤に展開することができれば、ボードに積極的に干渉していくことができるでしょう。また、メイジが持つフロストボルトやファイアボールなどの優秀な除去スペルで、相手のミニオンを排除し自分のミニオンを守ることができます。そうして、テンポを維持し続けられればミニオンで相手のフェイスを詰めつつ、除去スペルで倒し切るのは難しくないでしょう。
基本的に、まずはテンポプランを狙いテンポをものにできれば、攻めも守りも余裕を持ちやすくなると思います。しかし、テンポプランが取れなかった場合や、強力な除去であっさりとテンポを崩せるコントロールを相手にする場合には、違ったプラン選択が必要になります。
バリュープラン
不利な形勢を逆転するため、もしくは耐久力の高いコントロールデッキと戦うためには、バリューで差をつける必要があります。軸となるカードとしては、メディヴの従者やガーディアン・メディヴ、大魔術師アント二ダス、他には火山ポーションやメテオ等のAoE(範囲型の除去)が挙げられます。
メディヴの従者
テンポが重要な場合には、秘策とのシナジーを意識せずに展開することも多いですが、対コントロールなどでは3点ダメージは大きな働きをします。相手のミニオンを踏み倒してミニオンを展開する動きは、かつてのブラックウィングの変性者が思い出されます。
ガーディアン・メディヴ
アティシュの効果と炎の大地のポータルなどの高コストスペルを組み合わせることで、絶大なバリューを生み出せます。この展開力を凌ぐことはとても難しいため、挑発ウォリアーなどの耐久系のデッキには積極的に狙っていきたいです。
大魔術師アント二ダス 始原の秘紋
事前にコストを下げておいたスペルを燃料にすることで、ファイアボールを多く獲得できます。始原の秘紋自体も発見効果による柔軟性のあるカードであるため、上記のテンポプランを想定してスペルを補充し、使わないまま余ったものを大魔術師アント二ダスへ回すことを意識すると、高い打点を作り出すことができます。
バーストプラン
あるいはフリーズプランとも。テンポを維持できず、バリューを作り出す余裕もない場合や、早期決着が必要な場合にはこのプランを採択します。具体的には、このデッキには多くのダメージスペルが採用されているため、いざとなれば打点を集中させてダメージスペルだけで相手のヘルスを削り切ることも可能です。しかし、このデッキではアイスブロック以外に時間稼ぎができるカードが採用されていないため、必要であれば始原の秘紋から作り出す必要があります。不利マッチでこのプランに切り替えることが多いです。マーロックパラディンのようなボードを継続的に維持できるデッキには、途中で押し負け始めることも多く、強引にフェイスを詰めてギリギリで勝つこともあります。
各マッチアップのマリガンとゲームプラン
基本となるマリガン
マナワーム 魔法学者 メディヴの従者
序盤で戦うために必須のカードです。
暴蝕ウーズ
武器を持てるヒーローには検討します。
ガーディアン・メディヴ
耐久型のコントロールには最速で出したいです。
vsアグロドルイド
相性:五分 追加マリガン:フロストボルト、火山ポーション
こちらから攻勢に出る必要はほとんどなく、相手の展開を抑え込むことに徹します。もしボードを奪われたとしても、火山ポーションが2枚採用されていることやフレイムストライクがあることから、横展開に対応する手段は充分にあります。また、1ターン目の練気からの獰猛なヒナには、フロストボルトで対応できるため必ずキープしましょう。他にも動物変身やメテオが採用されており、ビタータイドヒドラにも対応しやすく、相手の行動のほとんどに回答を持っているため、受け身の展開でもそれなりに戦えます。ただし、相手のアクションに合わせて、ピンポイントに必要なカードを引き続けるのはなかなか難しいです。
ワンポイント:足りないものを始原の秘紋で補うプレイングを意識しましょう。
vs翡翠ドルイド
相性:五分 追加マリガン:ガーディアン・メディヴ
妖獣の激昂や大地のウロコで回復することができるため、ある程度以上はミニオンでフェイスを削る必要があります。翡翠ドルイドはあまり初動が早い方ではないため、できる限りボードを維持して相手の行動を抑え込める形に持っていきたいです。ただし、基本的にドルイドを見たらアグロを警戒するため、シナジーを意識したマリガンは難しいと思います。相手がどちらか判断できない状況では、マリガンでは序盤から展開していけるカードを取り、ガーディアン・メディヴや大魔術師アント二ダスのような重めのカードを攻めすぎるのはお勧めできません。
ワンポイント:始原の秘紋などで呪文相殺が取れると、相手の行動を大きく制限できます。
vs秘策メイジ
相性:不利 追加マリガン:特になし
ゲーム展開という点で、秘策メイジの方が早いです。そのためボードを制圧され、アイスブロックを先に割られてしまい、こちらから仕掛けるタイミングを掴めないまま、あっさり削り切られてしまう展開が非常に多いです。できる限りボードを渡さないようにして、ミニオンの攻撃をフェイスに受けないようにし、相手の呪文でアイスブロックを割らせたところをアレクストラーザで回復して、リソースを尽きさせるといった動きが有効な勝ち筋の一つです。厳しい戦いであることは覚悟するしかありません。
vsコントロールメイジ
相性:五分 追加マリガン:ガーディアン・メディヴ
コントロールメイジの多くはガーディアン・メディヴが採用されていることから、アティシュからの展開力がゲームを決めることが多々あります。そのため、武器破壊ができる暴蝕ウーズを不用意に切ってはいけません。逆に、自分の側がアティシュを保持できれば圧倒的に優位に立てるため、積極的にメディヴをキープしていきたいです。
アティシュの展開力に頼らずとも、呪文によるダメージ量も十分にあるため、先にブロックを割って相手を追い詰めるプランも取れます。もちろんこれは相手にも言えることなので、ガーディアン・メディヴや大魔術師アント二ダスに固執せずに仕掛けるタイミングを見極めることも重要です。
ワンポイント:このデッキには秘密を喰らうものが採用されていないため、相手が採用している場合には大きく不利になります。
vsマーロックパラディン
相性:不利 追加マリガン:フロストボルト
マナカーブ通りに出されるだけで苦しいマッチアップ。どこまで除去が追いつくかの勝負を延々とやることになるので、相手が失速するまでこちらからはなかなか切り返すことができません。とにかく序盤は、マーロックの戦隊長などの致命傷に繋がるミニオンを的確に除去し、可能な限りマーロックの数を減らして耐え続けるしかないでしょう。また、火山ポーションがあまり有効ではないことが、不利である一因です。
ワンポイント:スペルベンダーを取っておくと王の祝福や剣竜騎乗を掠め取れることがあるので、一気にボードを逆転できることがあります。
vs進化シャーマン
相性:やや有利 追加マリガン:フロストボルト、火山ポーション
ボードに広げるタイプの進化シャーマンには、火山ポーション、フレイムストライク、メテオといったAoEが有効です。序盤から迫合いに負けないように、こちらからも積極的に展開していきましょう。特にマナの潮のトーテムや、炎の舌のトーテムをストーンヒルの守護者などで匿われてしまうと厄介なため、フロストボルトをキープすることをお勧めします。
厳しい展開としては、ドッペルギャングスターからの進化で出てくるものによっては、対応できなくなる可能性も充分にあります。その場合は、ブロックで時間を稼いでフェイスを削り切るプランにシフトする必要があるでしょう。
vs海賊ウォリアー
相性:不利 追加マリガン:フロストボルト、暴蝕ウーズ
勝ち筋があるとすれば、ボードをさばきつつ9ターン目まで凌いで、アレクストラーザで回復すると言うプランがあります。仮に相手に展開を許さなくても、武器や突撃だけでフェイスを削り切られてしまうこともあるので、非常に厳しいマッチアップです。暴蝕ウーズを的確に使用し、始原の秘紋で解決策を引っ張ってきたり、炎の大地のポータルで挑発を引くなど、とにかく執念深く立ち回る必要があります。
ワンポイント:諦めないことです。
vs挑発ウォリアー
相性:有利 追加マリガン:ガーディアン・メディヴ
このデッキには高コストのカードが多く積まれているため、時間が許すのであればいくらでも打点を積み上げることができます。ガーディアン・メディヴと炎の大地のポータルのシナジーや、始原の秘紋や強盗ログで稼いでおいた低コストスペルを大魔術師アント二ダスに回したりと、慎重に詰めていけば打点が足りなくなることはまずないはずです。しかしそれでも、相手が序盤から攻撃的に立ち回ってきた場合には、こちらのヘルスがもたなくなる場合もあるので、序盤の駆け引きで不利にならないように気をつけましょう。
ワンポイント:ドブネズミで重要なカードを落とされて除去されてしまうと、大きなロスになりますが1枚ぐらいならまだまだ余裕があるはずなので、焦らないことが肝心です。
総括
以前に流行った発見メイジという型からはだいぶ変化して、発見による柔軟性が下がったように見受けられます。その分環境が定着して、意識する相手が定まったということかもしれません。
相性の傾向を見ると、アグロ寄りのデッキが厳しいように感じます。デッキのコンセプトから、終盤に向かうほどシナジーを駆使したり、様々な手が打てるようになるため、早い段階で叩かれてしまうとそのままなし崩し的に負ける展開が多いです。
色々なことができる分、完璧なプレイングが非常に難しく、何が正解だったのか判断に困るデッキではあります。しかしその分、常に良いプレイングを追求する限り確実に上達していくデッキだと思います。まだまだランク戦に自信のない方にほど、使い込んで練習してもらいたいデッキです。